天才の苦悩
| 私は天才だ。 |
| 何の天才かというと、自分の才能を無駄遣いする天才だ。 |
| 自分で言うのもなんだが、自分の才能を無駄遣いするこ |
| とにかけては、有り余るほどの才能を持っている。 |
| 天才なのだから、当然、常に、この才能を発揮している。 |
| 別に意識をしている訳ではない。 |
| ごく自然に、才能を発揮してしまうのだ。 |
| 仕事をしている時も、遊んでいる時も。 |
| 電車に乗っている時も、トイレに入っている時も。 |
| いつだって、何処だって。 |
| 24時間、ありとあらゆる場所で。 |
| 私には自覚なんて何ひとつないのに、ついつい、自分の |
| 才能を無駄遣いする才能を無駄遣いしてしまうのだ。 |
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| なのに・・・ |
| どうして・・・ |
| 私が天才であることに、誰も気づかないのだろう? |
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